瀬戸内海ミール内部には、高度知的生命体の情報が存在した。
そこで、科学技術の抽出を目的とするニーベルハイム計画が実行された。
その後、このミールは三分割され、3つの研究機関に譲渡された。
瀬戸内海ミールの発見により、このミールを地球に呼び寄せた別のミールの存在を推察。超古代ミールと命名した。
2095年には、人類の染色体とミールの遺伝情報が一致していることが判明。
翌年、超古代ミールが、人類を類人猿からホモサピエンスへと進化させたことが分かる。
つまり、人類の体内には染色体レベルで超古代ミールが融合していることになる。
北極にあるミール。
来主 操の属するミール。
現在、大量のフェストゥムを生み出し人類と戦っているのは、このミールである。
北極ミールは、すべての人類の同化、または殲滅を行おうとしている。
それは征服もしくは虐殺行為ではなく、ミールなりの祝福である。
ただし、すべてのミールが同じ目的を持っているわけではない。
瀬戸内海ミールや操のミールは、それぞれ独自の思考に基づいて活動している。
フェストゥム・スフィンクス型。
感情を持ったフェストゥム、来主 操。
フェストゥムを生み出しているのは、ミールである。
ミールとフェストゥムの関係は、神と人間のようなものだと、来主 操は話している。
フェストゥム単体に個別の意思はない。ミールの意思が彼らの意思である。そのため、彼らは自らを「我々」と呼ぶ。
だが近年、人間側の働きかけの結果、操のような個を持つフェストゥムが増えつつある。
ミールは彼らを「傷」と認識している。
新国連事務総長、ヘスター・ギャロップ。
新国連の事務総長はヘスター・ギャロップという高齢の女性だ。
彼女は竜宮島を占領しようとし、それに失敗すると、島の爆破まで行おうとした。
これは読心能力を持つフェストゥムに、島を通してアルヴィスの強大な戦力や、高度な科学力が漏れ、
それによって敵の力が増大していると考えているためだ。
瀬戸内海ミールは生命を“死”から守ろうとして、“生まれること”を奪った。
これは、瀬戸内海ミールが“死”の概念を誤って理解したためである。
竜宮島は島のミールに、この瀬戸内海ミールを使用している。
島のコアの皆城乙姫は、ミールに生命の正しい循環を教えようとしていた。
アルヴィス内にある人工子宮コアギュラ。
ひとつひとつのケースに胎児が眠っている。
アルベリヒド機関とは、フェストゥムの解析と、ファフナーを研究する機関である。
シナジェティック・コードの高い人間を作るため、人間とフェストゥムの因子を染色体レベルで同化させる研究もしている。
その結果、開発されたのが人工子宮コアギュラだ。
アーカディアン・プロジェクトは、国を消された日本人の生き残りが独自に着手した計画だ。
その最大の目的は、人類の肉体から文化までありとあらゆる情報をまとめて保存し続けること。
また、新国連が、瀬戸内海ミールの毒素を体内に持つ日本人を抹殺しようとしていたため、彼らから隠れるという目的もあった。
巨大なゼロファフナーの機体(一部)。
2人乗りのゼロファフナー・コクピット。
ゼロファフナー(エーギル・モデル)はファフナーのプロトタイプ機である。
開発は西尾行美博士(西尾里奈・暉の祖母)を中心に進められた。
ジークフリード・システム一体型の機体で、操縦には2名のパイロットが必要だった。
また、動力炉も大きいため、体高が100メートル近い巨体になってしまった。
中世ヨーロッパ風の街並みに造られた島。
この島のコアはすでに同化されていた。
各国で、異なるアーカディアン・プロジェクトが進められた。
いくつの計画が進行していたのかは、アルヴィスも把握していない。
第8話『確執-こうよう-』で描かれた島は、別のアーカディアン・プロジェクトで建造された島のひとつだ。
アルヴィスの司令室、第2CDC。
ウルドの泉があるキールブロック。
アルヴィスとは、この海上海中移動要塞艦の名であり、そこで働く人々の組織名でもある。
内部にはひとつの要塞艦とは思えないほど、多くの施設が存在する。
司令室であるCDC。島のコアが眠るワルキューレの岩戸。
ソロモンを含むキールブロック。ファフナーを格納するブルク。
これらの他にも、メディカル・ルームからクリーニング室まで、ありとあらゆる施設が備わっている。
昭和の香り漂う、漁村の風景。
夏祭りの最後には灯籠流しも行われる。
竜宮島は、平和や日常生活を守り、伝承していく場である。
生まれてからずっと戦いの中にいると、戦争が終わったとき、戻る場所がなくなる。
島の大人は子どもたちに、戦い以外の生活も体験させてやりたいと考えた。
そのため、島では盆踊りやテレビ放送など、不必要とも思えるような娯楽、文化も継続している。
ミツヒロ・バートランド。
ファフナー、ティターン・モデル。
死亡したパイロットは西尾里奈・暉姉弟の両親だった。
この事故を機に、西尾行美は引退。
日野洋治、ミツヒロ・バートランドが以降の研究を引き継いだ。
彼らが作り出したのは、ティターン・モデルというファフナーだった。
ジークフリード・システム内蔵型の機体で、パイロットの同化現象が急速に進むという欠点があった。
皆城鞘は、総士・乙姫の母親だ。
受胎能力を有していた彼女は、乙姫を妊娠中に同化され、乙姫のみが胎児の状態で取り出された。
真壁紅音は、一騎の母親で、日本自衛軍のエース・パイロットだった。
だが、竜宮島での戦闘中、史彦をかばってフェストゥムに同化された。
その後、彼女はフェストゥムと融合し、独立共鳴核・ミョルニアとなった。
アルヴィス水中展望室。
遠見真矢が撮影した、パイロットの集合写真。
アルヴィスの水中展望室からは、ゼロファフナーのスタビライザーが見える。
水中展望室とは、遠見真矢が一騎たちパイロットの集合写真を撮った場所である。
この時の写真は、総士も部屋に飾っていた。
ゼロファフナーはその後、第二次蒼穹作戦で実戦投入された。
ジークフリード・システムは、各ファフナーが連携を取るために必要な設備だ。
だが、この装置を機体に内蔵すると、パイロットに負荷がかかり過ぎ、同化現象が急速に進んでしまう。
それを防ぐため、システムを分離した機体が考案された。
ノートゥング・モデルの開発中心人物は羽佐間容子、近藤彩乃、皆城公蔵である。
ザルヴァートル・モデル(マークザイン)。
ザルヴァートル・モデル(マークニヒト)。
ミツヒロ・バートランド(遠見弓子・真矢の父)と日野洋治は、脱島後、新国連に渡る。
そこでふたりは共同で、ザルヴァートル・モデルという新しいファフナーを開発する。
だが、ふたりの目的は完全に一致していたわけではない。
ミツヒロ・バートランドがフェストゥム殲滅を目標に掲げていたのに対し、日野洋治はフェストゥムと共存する道を探っていた。
マークアイン起動に臨む総士。
左眼の傷が原因で起動に失敗する。
パイロットには、皆城総士(マークアイン)、蔵前果林(マークツヴァイ)が選抜された。
だが、総士は幼いころ、一騎に傷つけられた左眼のせいで、ファフナーと一体化することができなかった。
Lボートに乗り込み、60日間航行する。
L計画遂行時の様子。
L計画とは、アルヴィスの左翼(Lボート)を切り離し、洋上を一定期間、擬装鏡面なしに航行させるという陽動作戦だ。
これにより、竜宮島からフェストゥム及び新国連の目を逸らす。
この作戦には4機すべてのティターン・モデルが投入された。
将陵 僚。
生駒祐未。
一騎たちの1年先輩、将陵 僚と生駒祐未はファフナー・パイロットとして、L計画に参加した。
将陵 僚は遺伝性の疾患を抱えており、体力が極端に低かった。
彼はファフナーに乗って初めて、走る喜びを体感した。
生駒祐未は、母と死別後、寝たきりの父を介護してきた。
彼女は父の死と当時に、アルヴィスとL計画の存在を知った。
蔵前果林。
幼いころから世界の真実の姿を知っていた少女。
L計画にも参加したが、実戦に出たことはない。
竜宮島に初めてフェストゥムが飛来した日、ファフナー・ブルクに向かう途中で戦死した。
1年先輩の将陵 僚を慕っていた。
羽佐間翔子。
羽佐間容子の養女。病弱で、ほとんどの時間を自宅のベッドで過ごしてきた。
一騎のことが好きで、出撃した一騎が帰る場所を守るため、独断でファフナーに搭乗。
フェンリルを使用し、空に散った。
春日井甲洋。
春日井夫妻の養子。
親の愛情を知らずに育った甲洋は、過剰なまでに周囲に気を遣う気弱な少年に育った。
だが、思いを寄せていた羽佐間翔子が死に、彼の性格は一変する。
一騎を恨み、自分なら翔子を救えたと過信する。
結果、甲洋は作戦中に同化され、昏睡状態に陥る。
小楯衛。
マンガ『起動侍ゴウバイン』に夢中の少年。
戦闘時は、おもちゃのゴウバインヘルメットをかぶって出撃する。
これをかぶると恐いものがなくなり、自信に満ちあふれ、まるでマンガのヒーローのように戦えた。
このヘルメットはその後、堂馬広登に受け継がれた。
日野道生。
父と共に人類軍に渡った青年。
その後、新国連の竜宮島占領作戦に参加するが、
島の爆破計画を知って島を救う。
島に帰ってからは、ずっと好きだった遠見弓子に告白し、結婚。
その後、まもなく弓子は妊娠するが、彼は娘の誕生を待たずに戦死した。
ミョルニアが保有していたデータを回収する。
一騎と真矢が力を合わせて北極ミールを撃ち落とす。
第一次蒼穹作戦は、北極ミールに捕らわれた総士と、
ミョルニアが保有する「フェストゥムと共存するためのデータ」を取り戻す戦いだ。
この計画は、新国連のヘブンズ・ドア作戦にあわせて遂行された。
ヘブンズ・ドア作戦は、北極ミールと同時に、衛星軌道上の小ミールをも破壊する計画だった。
ワルキューレの岩戸に還る乙姫。
生まれ変わることで、生命の循環について教える。
第一次蒼穹作戦の最中、乙姫はワルキューレの岩戸に戻ることを決意する。
彼女がミールに教えたかった、生命の正しい循環。
そのサイクルを、島のミールが乙姫の身体を通して理解しようとしていたためだ。
島のミールと共に永遠であることをやめた乙姫は新たな生命に生まれ変わる。
北極ミールに捕らわれた総士。
総士は一騎に、必ず帰ってくると誓う。
一騎により、北極ミールから助け出された総士。
だが、彼の肉体はほとんど残っていなかった。
総士は現実を受け止め、甲洋の助けを借りて一時的にフェストゥムの側へ行くことを決意する。
ミールと対話できる唯一の人類、日野美羽。
母親ですら、美羽の考えを理解できない。
島のミールが生命の循環を理解したことにより、島の人間の受胎能力が回復した。
日野道生と弓子の間に生まれた美羽は、島で初めての自然受胎で産まれた子どもだ。
操の属するミールと対話する美羽。
ミールとの対話は成功し、総士が帰還する。
第二次蒼穹作戦は、操の属するミールと美羽を直接対話させる計画だ。
具体的には操の空母を内部から攻撃し、敵が混乱した隙に、Rボートで美羽をミール近くへ送り込む。
この作戦の成功により、操のミールに保管されていた総士が、肉体を取りもどして、島への帰還を果たした。